ここのところ、どこかへ出かけたい思いを強く感じる人が少なくないことでしょう。私たち大人には、どうも旅行に行きたがる欲求みたいなものが備わっているようです。
自粛で思い知らされる旅の習慣
もとから旅行を趣味にしている人にとって、2020年の初め頃から訪れた感染症騒ぎはライフサイクルを大きく乱すものだったに違いありません。
一時的に感染の収束傾向がみられた段階でGotoトラベルなどの対策が実施や停止を繰り返すことになりますが、この旅行代金の割引は利用者が多く人気だったようで、こと旅行に対する私たちの関心の高さを象徴したものでした。
こんなことからも、旅行は我々大人にとって趣味の域に収まることなく中・短期的なライフサイクルの一つと捉えることができそうです。
社会生活が多様化してきた中で、従来は趣味の一つであった旅行が普段のストレスからの回復手段として欠かせないものになった。
或いは、一時的に非日常を感じる地域へ身を回避することが心身をリフレッシュさせるのに効果的だということを知恵として習得できてきた。ということではないでしょうか。
旅行により得られる効果
「旅に出ないと何かが滞る」いわゆるコロナ禍で旅行好きの人が無意識に感じ取ったのはこのような感覚ではないでしょうか。
人の身体は日頃からある程度動いていた方が健康に良い。似ているものでは、車のエンジンなど機械でさえ長持ちさせたければ定期的に動かしてあげた方が良いと言われます。
もっと大きな視点では、世の中のお金(経済)も程良く回してあげた方が理想的です。
私たちの普段の居場所というのも定期的に動いて滞りがない状態にしてあげたほうが良いことがあるのでしょう。
そこで得られる開放感というか、それで腑に落ちることができてしまう理由は、どういった作用によるのでしょうか。
私たちは、旅行へ行き一時的にも普段と違う地域で行動し、その景色を眺め、その土地の味を楽しむことで日常とは違う部分に意識が向きます。
普段抱えている解決が難しい悩みや不満から意識を反らすことができるといった効果は充分期待できるでしょう。
また、身の置き場を変えて気分をリフレッシュさせることで、新しいアイディアが生まれやすくもなり、普段の仕事やプライベートの時間へ何らかの利益をもたらすことも考えれれます。
逆に旅行のない毎日は、身の置き場だけでなくライフサイクルそのものや健康など、あらゆることを巻き込んで滞らせるような一種の閉息感を抱かされます。
私たちは、移動自粛という共通の縛りを経験したことで、旅に出ることの娯楽性というより、習慣の中で身をおく場所を意識的に変えることで得られる利益や効果があるということを思い知らされました。
この記事を書いている今日、この先にまた訪れるであろう自由な時間を有意義に過ごすため思いを巡らせることに時間を割いても良さそうです。
繰り返される日常から離れ、慣れない非日常を感じる地に身を置くことで、きっと何かが満たされることでしょう。
また、旅行が安易にできない事由というのは、この先も個々の事情で訪れることも考えられます。そんなときに今の経験を生かせるよう動けない時間を有効に過ごした経験や知恵も忘れずに記録として留めておきたいものです。
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