仕方なしに乗ったJR陸羽西線の代行バスは最上川の景観体験に最適だった

JR陸羽西線の代行バス

JRの割引切符を利用して日本海側を走る「特急いなほ」に乗るため山形県の新庄駅と余目駅間で代行バスを利用していました。

実はこの区間、鉄道より代行バスが走る国道47号(通称:最上狭?)からのほうが最上川の景色を堪能できるのではと感じたところです。

代行バスが走るルートは最上川沿いの国道47号

事情の説明は後回しにするとして、旅の一日目に山形県にある羽越本線の余目駅を目指すことにしたのですが、事前に調べたところでは山形新幹線で東京方面から終点の新庄駅まではスムーズにいけるものの日本海側へ向かう陸羽西線は工事のため代行バスを利用することになるとの情報。

すべて鉄道の旅をイメージしていたところですが目的であった特急いなほに乗って新潟駅へ着くには、秋田まで行くのは手間がかかりすぎると判断し新庄駅からの代行バスを使うことにしました。

当日は朝に山形新幹線に乗り終点の新庄駅を目指すことに。

このとき乗った山形新幹線は、在来線のトラブルの影響を受けて遅れはしたものの新庄駅からの代行バスの出発にはぎりぎり間に合い無事駅前に停車していたバスに乗車できました。

代行バスは、山形県内にある松山観光という会社の貸切バス。このとき外の景色を見るなら左側の座席かなと一瞬思ったものの、混み具合などから反射的に右の窓際に座ってしまったのですが結果的にこれが正解でした。

走り出してしばらく町の中を抜けてからは、どこにでもありそうな地方の道路といった雰囲気でしたが、とある川沿いの道路に出たところで見覚えのある光景に気づきます。

もう10年近く前ですが、逆方向の酒田市内から新庄に向けて走ったことがある最上川沿いの国道がこの代行バスのルートでした。

そのときは、仕事で会社の車を使っての移動でしたのでこの最上川沿いの道路はぜひプライベートで走ってみたいと感じたのを覚えています。

一度通ってみると分かると思いますが、特に絶景と言われるポイントはありませんが、道路の隣を流れる大きな川はあの最上川です。

最上川沿いにある仙人堂の案内

画像はJR高屋駅付近

国道47号は日本海側に向けて最上川の左岸側を下るように進みますが、鉄道の線路よりも路線バスが走る国道の方が川沿いに接している距離は長いのではないかと感じました。

国道沿いを流れる最上川

最上川といえど、さほど絶景とは感じないのは国道を寄り道せず進んでいるからでしょう。それでも、はじめてこの場所を通る人なら自然の雄大さのようなものを体感できるのではないでしょうか。

川沿いを走る期間が続く

鉄道の線路より川沿いを走る国道

この旅を終えてから知ったのですが、陸羽西線には「奥の細道最上川ライン」という愛称があり、国道47号は「最上狭」と呼ばれる景観の中を通っています。

代行バスから見た最上川の風景

このとき、言わば仕方なく乗った代行バスですが、これが自分的には悪くないどころかむしろお得だったのではと感じた次第。

工事の完了により鉄道が再開すれば、次は当たり前に陸羽西線を使うことになりすが、今回の国道を通るバスでの通過もひと味違う旅を体験できたことになります。

また機会があれば、今度は喜んで代行バスに乗らせていただこうと思っています。

山形から特急いなほ目的なら候補にあがる路線

庄内町にある余目駅

代行バスは最上川を経由後に目的駅の羽越本線余目駅に到着。

陸羽西線の代行バス

余目駅に到着した代行バス

ここからは、旅の目的としていた「特急いなほ」を利用して新潟駅に向かうことなります。

特急いなほは秋田駅からも乗車できますが、東北新幹線の駅からだと秋田新幹線を使って秋田駅まで行くには距離もあって時間もかかります。

羽越本線で日本海を見ながら、山形から新潟までの旅を楽しみたいと考え今回の陸羽西線のコースを選んだのですが、代行バスが走るのは最上川のコースだと分かっていれば出発時の気分も違っていたかもしれません。

長引く工事が不評な陸羽西線

現在、陸羽西線で行われている工事は予定より長引いているとあって2024年度も続けて代行バスが運行されるようです。

地元山形の方にとっては早期に再開が望まれる区間ではあり、長引く工事についてメディアが報じる内容も厳しいもののようです。

バスでの移動の是非については好みによるし場合によっては不便と思われますが、この区間をバスで通ってみたいという方も旅行者の中には一定数いらっしゃるのではと想像します。

また、鉄道旅行のために余裕を持って時間を確保できる方にとっては目的の駅の間を都合良く結んでくれている臨時の代行バスは旅の良い演出になっているかもしれません。

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