最近スーパーなどで見かけるようになったカレー味の鯖缶は数社から発売されていて種類もありそうです。
イメージ的には不釣り合いに感じられる鯖とカレーの組合せ、その中身と味が気になったので食べてみることにしました。
サバカレー缶の種類
近くのスーパーで購入できたサバカレー缶は主に次の3種類。
一つ目は、缶詰の外装に黄色のデザインが印象的な「サバカレー」、続いて2つ目が青と黄色の缶の「サバカリー」、3つ目は紺色の「魔性のカリーケチャップ」と書かれた商品です。
- サバカレー:信田缶詰
- サバカリー:清水食品
- 魔性のカリーケチャップ:ケンコーマヨネーズ
販売元はそれぞれ聞いたことがあるような感じの食品メーカーです。
この3種類のカレー味鯖缶を食べてみることにします。
サバカレー(信田缶詰)
最初にスーパーの陳列棚でも黄色い缶が目立っていた信田食品のサバカレーから開封してみることにしました。
缶を開けてみて最初に感じたのは、家庭で作ったカレーが鍋で冷えたとか冷蔵庫に入れたときにブヨブヨになって油分が目立つようになった状態を思い起こします。
ぱっと見は、鯖缶ではなくカレーライスのカレーです。
小皿に移してみても鯖は目立つことなく冷め切ったカレーの印象が強いです。
そしてカレーの中には鯖以外にも具がいろいろ入っている模様。
白っぽいのはジャガイモ。
こちらはオレンジ色に見えるのでニンジンのようです。
肝心の鯖は大量のカレーに紛れ、どうにも影が薄く感じられますが味も食感も普通の鯖缶に似てまあまあな感じなのと、まわりの冷めたカレーに良くなじんでいて美味しく感じます。
全体的な印象としてはサバにカレーの味付けをした感じではなく、やはりカレーに鯖が入っているイメージが強くそのせいか白いご飯が無性にほしくなります。
そして、カレーも鯖も両方お互いの味を損ねている感じはありません。
サバカリー(清水食品)
続いて、青と黄色の缶に入った清水食品のサバカリーを開けてみます。
こちらは、最初に開けた「サバカレー」と違って煮込んだサバをカレー漬けにしたような感の中身です。
皿に移してみても、サバの味噌煮にの味噌をカレーにしたらこうなるかなという分かりやすい見た目です。
若干、味噌煮缶の味噌よりこちらのカレーのほうが粘度は高そうです。
サバの身が小さく感じるのは、カレー漬けの缶詰だからというより昨今では大きめの鯖がぎっしり詰まっていることはないので普通です。
むしろ普段自分が食べている水煮の缶詰よりこちらのほうが大きい(身が太い)鯖でした。
味は、カレーの風味が浸み込んでいないのと、食感も缶詰の鯖としてはやや固めに感じます。
普通の鯖缶では感じたことのない固さの食感なので、製造日からまだ日が浅いかこうした仕上げの商品なのかといったところです。
カレーの味については大人なら普通に食べれそうですが程よい辛さが感じられます。
辛いのが苦手な方は注意した方が良いかもしれません。
魔性のカリーケチャップ(ケンコーマヨネーズ)
最後は紺色の缶に入ったカリーケチャップ。
全体的に赤みが目立つのでカレーというよりケチャップ主体かと思わせる見た目です。
こちらも皿に移してみると、3つのカレー鯖缶の中では一番ソースがゆるめ。
一口食べてみるとサバカリーと同様に普通の鯖缶より食感が固めです。
煮崩れしてしまうと、ソースが濁ってしまうからでしょうか鯖以外の他の魚の缶詰なんかと比べても対照的です。
それから、見た目通りカレーの味も入っていますが、ケチャップの効果か酢豚に似た風味も感じられました。
意外なのは油分を感じなくさっぱりしていることでしょうか。
脂身(旨味)の少ない鯖をいかに調理するかという思案から生み出されたのが、こうしたカレー味の鯖缶なのかと考えると納得できる面もあります。
それから、「サバカリー」と「魔性のカリーケチャップ」では鯖缶にしては歯ごたえのある食べ心地も気になりました。
以前にテレビ番組で、缶詰工場の人が鯖缶は賞味期限を過ぎていたほうが美味しく食べれると話していましたが、味付けにカレーが入るとそうした面は考慮されないのかもしれません。
缶詰とはいえ、材料が自然界の魚ですし出来具合が水揚げの量や鯖そのものの質に左右されると考えると、こうした商品は製造、販売するメーカーの試行錯誤の結果なのかもしれません。
ちなみに、3種類食べ比べてみて次についつい買ってしまいそうなのは信田缶詰のサバカレーです。