福島県川俣町の山木屋に新しい施設ができたと聞き早速行ってみることにしました。
地名はよく耳にするものの山木屋地区というのが、どんなところなのかも分からなかったので興味があるところです。
そこは川俣町の奥のほう
山木屋という地名をよく耳にするようになったのは、震災による原発事故のあとです。川俣町は自分の住んでる市の隣に位置する町なのですが、たびたび聞く地名のわりにどのへんなのか詳しくわかりません。
知らないし知る気もないといったら失礼ですが、たぶん川俣町でもだいぶ山のほうであるのはまちがいないでしょう。
そんな山木屋地区ではありますが、最近地元向けのテレビニュースや新聞で「とんやの郷」という施設ができたと話題になっていました。
川俣の道の駅をブログにまとめていた私としては、この「道の駅のような?施設」に興味がわくのは当然で早速行ってみることにしました。
町の中心部から奥へと進む
事前に川俣町のホームページなどで「とんやの郷」の場所を軽く調べてから出発です。
町役場周辺のわりと栄えている場所へは何度か行ったことがありましたが、山木屋地区は初めてです。
今回も、交通手段にはオートバイを使用しました。
福島市から川俣町の中心部までは数十分ほどで難なく到着しますが、そこから先は殆ど未知の世界です。震災前に浪江町から帰ってくる際に通った記憶が薄っすらありますが、どんな場所かは覚えていません。
中心部を過ぎると、周りは山で道路近くにはあまりまとまった広さではない田んぼや畑が続きます。
町の中央からは約10キロ程度先へ進むことになりますが、しばらく走ってみて大型ダンプ通行が多いのに気づきます。復興事業に係る工事関係車両というやつですが、ここ最近はこんな感じが続いているんでしょうね。
それに対して、一般の自家用車というのをあまり見かけません。これは地区の人口の割合から考えて不思議ではないようです。
とんやの郷は商業施設
そんな寂しい田舎道を進んでいくと右側へ目的の施設が現れますが、建物が新しいのと駐車場の広さからすぐに分かります。
行った日が平日だったからでしょうか(土日もやってるのか?)、駐車場には数台の車が止まっているだけでした。
コミュニティー施設かな
さっそく施設の中を拝見すると、それぞれ規模の小さい食堂と商店が入っているのと、中央付近に行政サービスコーナー・情報発信コーナーなんてのがあって、トイレもあります。
小売店と食堂の間の多目的スペースには、この日レース用の車が展示されてました。
あまり川俣町とは関連がないと思いますが、こうした物静かな場所に飾っておくには斬新な発想ですね。若い人は興味を持って覗いてくれることでしょう。
町のホームページで確認するとこの施設は、山木屋地区復興拠点商業施設「とんやの郷」となっていて地元の復興を目的として作られた、地域住民のためのコミュニティー施設という位置づけのようです。
田んぼリンクの向かい
駐車場から周囲を眺めてみると作付けしていない水田が見えます。
もしかしたら、まだ米を作れる状況ではないのかもしれません。
それから、地元では有名な「田んぼリンク」が道路向かいにあります。
冬に田んぼを凍らせてスケートを楽しむ場所ですが、こんな分かりやすい場所でした。
山木屋と言えば太鼓
避難区域に指定されてから、メディアでよく耳にするようになった山木屋ですが、原発事故前から有名なのが「山木屋太鼓」です。
私などは、山木屋と聞くと太鼓しか思い浮かびません
川俣町に詳しい人に聞くと、昔は葉タバコの栽培が多かったそうです。
その辺も今となってはどうなのでしょう?気になるところですね。
道の駅ではない「とんやの郷」
とんやの郷の”とんや”は地名の川俣町山木屋(字)問屋から来ているようです。名称は公募で決定したそうです。
見かけは道の駅のように見えるこの施設、地元住民のための施設ということで目的も中身も道の駅とは違い、同じサービスを期待して行くと期待外れになることもありあそうです。
地域の活性化を図るという意味では、もう少し地元の特色を取り入れても良いのではと感じましたが、この地域にとっての復興の意味は「もとの平和で穏やかな土地柄に戻る」ということなのかもしれません。