自転車保険に迷うとき

自転車を生活手段として利用したり、趣味として楽しむ際に万が一の事故ことを考えると自転車保険への加入は必須といえます。
近年では、そんな保険への意識もかなり定着してきていますが、いざ新規の申込みや更新の際にかかる費用を確認してみると、すんなり手続きに踏み切れずためらってしまうこともあるでしょう。

そんな自転車保険ですが、新規の加入ややがて訪れる更新の時に二の足を踏まず納得して手続きできる気の持ち方を探ってみたいと思います。

必要とわかっていても戸惑うわけ

正直、ちょっと昔なら自転車保険は常識的に必要な範囲ではありませんでした。
このことが手続きに二の足を踏ませる一番の要因ではないでしょうか。

たかが自転車と思ってしまうわけです。
私なんぞ、いまだに「自転車に保険なんて」と思っています。

問題は都市部だけで田舎じゃ車のほうが危険

ニュースなどで取り上げられている話を聞くと、さも自転車の危険運転が社会問題化しているかのようですが、地方在住の身から考えると果たしてそのようなことがあるのかと疑うばかりです。

郊外であろうと、街の中であろうと自転車に乗る人が無理な運転をして歩行者に迷惑をかけている場面はあまり見かけません。

人口密度の低い地方都市では、自転車が歩行者に迷惑をかける事態になるほど混雑してはいないのです。

そして、交通の発達していない地方では皆が車を移動手段としていて、どこへ出かけるにも車を使用しています。
この車が歩行者や自転車にとって危険な存在であることは、車社会の現代では取り沙汰されることがほとんどありません。

涼しい顔で運転手付きの車で移動するお偉いさんが、自転車を指さして危ないと言ったらそれはどこか間違っています。

高い自転車保険

私が最近更新した自転車保険は2年の保険期間で保険料が6200円でした。
2年の契約なので月額にすると結構安いですが、人の脚力を利用して走行するオーソドックスな乗り物に妥当と言える額なのか考えてしまうところです。

自転車事故での高額な賠償金が話題になったころに一気に引き上げになったと記憶していますが、賠償金が数千万単位にのぼるような事故がそれほど起こりうるものなのか、自転車を運転する側が高額の賠償責任を負うのは、相応の過失がある場合に限られるのではないか?

とても自分に該当するとは思えなく、昨今の高額な保険料には納得がいかないものがあります。

保険に入るべき理由を再度確認する

自転車を走行中に、事故に巻き込まれ賠償金の支払いが必要になってしまったときに、その賠償額を補償してくれるのが自転車保険です。

なぜ今になって盛んに加入が必要と言われるようになってしまったのか?

この躊躇してしまう自転車保険をある別な視点から考えてみると、保険が重要視される今の時代と、それほど話題にもされなかった一昔前とでは明らかに変わっている事実がいくつかあります。

そのうちの大きな一つは高齢化社会の到来です。

加齢により視力が衰えたり、耳が聞こえにくいなど症状を負った高齢者が徒歩や自転車で外出している姿は確かに昔より多く見るようになりました。
視覚や聴覚の問題と併せ歩道を歩く上での危険回避能力というのも衰えがあることでしょうし、逆に自転車の進路を妨害することも現実にあることでしょう。

このように高齢者を例にあげると、こちら側に過失がなくても賠償を負う事態に巻き込まれることも容易に想像できます。

また、高齢者に限らず。共働きなど家族形態の多様化などから野放し状態の小さな子供が事故に巻き込まれるなどの心配もあることでしょう。

事故の係る賠償金の高額化という本来の対応目的のほかに現代では加害者側として事故に巻き込まれる危険性というのが多く存在しているのかもしれません。
こう考えると趣味やプライベートを楽しむための自転車には、その楽しさを害されないための予防策といった意味でも保険加入が必要といえるでしょう。

更新を決断できないときは走りに行く

いろいろと頭で考え巡らせてはみましたが、それだけでは納得いかない部分もあるかもしれません。

そんなときこそ自転車に乗りひとっ走りしに行くのもありです。
周りを流れる風景を楽しみながら、風を切り走る爽快感は何ものにも代えがたいものだと思い返すことができるでしょう。

自転車は心地よい汗を流せる移動手段でもありますし健康にも良い効果をもたらします。

走りに行くことで自分の自転車への想いをあらためて自覚できれば自転車保険の更新額(契約額)など安いものに思えるでしょう。

自転車に乗る楽しみは誰にも邪魔されたくないものですね。